【老人ホーム選びのポイント】老人ホームの食事の献立、介護食とは?
ご家族やご本人の老人ホームへの入居を考えている皆様は、老人ホームで受けられる医療や介護サービス以外にも、食事サービスの内容や料金が気になっているのではないでしょうか。
ここでは、老人ホームの食事サービスについて詳しく説明していますので、ぜひ最後までお読みください。

老人ホームの食事の献立の例
それぞれの老人ホームにおいて、入居者が食事を『楽しく』『美味しく』食べられるように、栄養バランスの取れた献立やイベントや季節を感じられる献立など様々な献立が考えられています。
それでは、老人ホームの献立や季節に合わせたメニューの例をご紹介しますので、見ていきましょう。
老人ホームの献立の例①

献立
- 海苔巻、いなり寿司
- お吸い物
- 焼き魚
- 野菜の天ぷら
- おひたし
- 山菜の煮物
- フルーツポンチ
老人ホームの献立の例②

献立
- お寿司
- お吸い物
- 豚の角煮
- 和え物
- デザート
老人ホームの献立の例③

献立
- オムライス
- コーンスープ
- チキンレッグ
- グラタン
- サラダ
- 付け合わせ
- ケーキ
季節に合わせたメニューの例:寒い時期のお鍋

季節に合わせたメニューの例:秋のサンマの炭火焼

食事の献立が選べるセレクト食とは?
有料老人ホームなどの一部の老人ホームでは、レストランのように複数の食事メニューを用意して、入居している方がその時に食事メニューの中から選んで注文する『セレクト食』を提供していることもあります。
セレクト食は、食事の料金が高くなる傾向にありますが、例えば、和食・洋食・中華から選ぶことができたり、ご飯・そば・うどんから選ぶことができたり、入居している方がご自身の希望する食事を取ることができるので人気があり、老人ホームを選ぶポイントにもなっているようです。
老人ホームの食事形態(介護食、治療食)とは?
老人ホームには、噛む力や飲み込む力が低下している方や持病がある方など、様々な方が入居します。
そのため、介護保険サービスを提供している老人ホームでは、特別な調理や栄養管理を行う『介護食』や『治療食』と呼ばれる食事も提供しています。
介護食とは?
介護食とは、噛む力や飲み込む力が低下している方が安全に食べられるように食材を柔らかくしたり、細かく刻んだり、とろみをつけたり、液体状やゼリー状にしたりなど、食材や調理方法などを工夫して作る食事です。
介護食の種類
- ソフト食
- きざみ食
- とろみ食
- ムース食
- ゼリー食
- ペースト食
- ミキサー食
- 流動食
治療食とは?
治療食とは、入居している方の疾患の状況に合わせて、エネルギーや栄養素、食材、調理方法を調整して作る食事です。
治療食の種類
- 糖尿病食
- 腎臓病食
- 透析食
- 心臓病食
老人ホームに入居する前にチェックする食事のポイント
老人ホームを選ぶときには、チェックすべきポイントがたくさんありますが、食事に関連することもチェックすべきポイントとして挙げられます。
それでは具体的にどのようなことをチェックすべきか見ていきましょう。
入居する方に必要な食事形態に対応できるか?
介護食や治療食が必要な方にとって、対応できる体制があるかどうかは重要なポイントになります。
老人ホームによっては介護が必要ない『自立』した方を対象としていることや、治療食までは対応できない施設もあるので、入居を決める前に対応できる食事形態を確認しましょう。
食事がおいしいか?
これは、どの種類の老人ホームにも共通しますが、これから長い期間にわたって生活を送り毎日食べる食事なので、食事がおいしいかどうかはとても大切なことです。
施設見学の際、事前に予約すると実際の食事と同じものを試食することができる老人ホームもあるので、そのような施設ではぜひ試食をしてみましょう。
食事の献立は豊富か?
これも先ほどのポイントと近い内容ですが、食事の献立が豊富なことは大切なことです。
おいしい食事でも頻繁に食べると飽きてしまうこともありますし、その地域に根付いた料理や季節の食材を使った献立があるかなどを確認することもできます。
こちらも施設見学の際に聞いてみましょう。
食事の料金は適正だと思うか?
老人ホームの食事の料金は、入居する老人ホームによって違います。(特別養護老人ホームなどの介護施設での食費の基準額は除く)
また、1食ごとの料金なのか、1日ごとの料金なのか、1ヵ月単位の料金なのかなど、料金体系も違います。
入居してから「この内容でこの料金なの?」ということにならないように、食事の内容と料金が適正か確認しておきましょう。
食事のキャンセルはできるのか?
先ほどもお伝えしたように老人ホームの食事の料金体系はそれぞれ異なっています。
そのため、「○日前までのキャンセルの連絡をする」といったキャンセルの条件もそれぞれ異なっています。
外出や外泊、入院することになった場合のキャンセルについて知っておくことは、入居後のトラブルの予防にも繋がりますので確認しておきましょう。
まとめ
これまでご紹介したように、老人ホームで生活を送る上で『食事』は重要なポイントとなっています。
そのため、老人ホームでは入居者が食事に満足してもらえるように様々な取り組みを行っています。
老人ホームを選ぶときには『食事』という点についても注目して、老人ホームを比較しましょう。
ここでご紹介した内容が、皆様の老人ホーム探しのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
監修者

大久保 典慶
介護福祉経営士1級
かいごDBの編集担当。老人ホーム等の介護・福祉・高齢者事業を幅広く運営する社会福祉法人での経験を経て、株式会社エス・エム・エスに入社。老人ホームをお探しの方やご家族に、介護・福祉に関わる情報をわかりやすくお届けします。